タロットカード【5:教皇】の意味・解釈・実占例を解説

タロットには謎めいた絵が描かれていて、その意味をひとつずつ覚えなくてはいけないと思っているかもしれませんね。

でも、難しく考えなくて大丈夫です。

大事なのは、タロットカードから受け取ったインスピレーションを、そのままシンプルに言葉にすること。1枚のカードから発せられるメッセージは無限にあり、正しいとか間違っているとかは、ありません。

この記事では、タロットの中から『教皇』のカードについて、とくに重要なエッセンスを抜き出して、お伝えしています。

教皇の絵の解説

まずは教皇のカードの絵をご覧ください。

教皇の3つの注目ポイント

教皇の注目ポイントは3つです。

1、教皇という職業
2、天国の鍵
3、「祝福」のハンドサイン

一つずつ順番に見ていきましょう。

1、教皇という職業

ローマ教皇は、カトリックでいちばん偉い人です。

教皇が頭にかぶっている三段重ねになった冠は、トリレグヌム(triregnum)、教皇の冠といいます。教皇の冠は、イエス・キリストから3つの権限を預けられていることを示します。

教皇は神の言葉を人に伝える預言者であり、王であり、祭司であるということ。人々の魂の指導者という意味で、その証として、教皇は冠をかぶっています。

なんだかとても難しいですけれど……教皇のカードが、キリスト教のイメージをそのまま表すカードであり、大きな宗教の最高指導者である、というところをおさえていただければ、OKです。

2、天国の鍵

天国の鍵もまた、キリスト教における非常に重要なアイテムです。

イエスが、最初の弟子であるペトロに託した鍵。ペトロは、今、天国の門の前にいて、死んだ人の魂が天国の門をくぐれるかどうか、判定しています。

良い魂であるならば、ペトロは鍵を使って天国の門を開くのです。教皇の鍵は、イエスがペトロに大事な役割を託した、信頼の証でもあります。

3、「祝福」のハンドサイン

教皇の右手にも意味があります。
この教皇の右手のサインは、神の祝福をあらわします。

教皇の前に描かれている弟子たちや、ここには描かれていない善男善女を祝福し、神の恵みがあることを約束しています。

タロットカード 教皇の正位置のキーワードは?

教皇のタロットカードの正位置の典型的なキーワードは、3つあります。

覚えておきたい3つのキーワードは…

(1)信頼
(2)道徳
(3)天の助け

イエス・キリストが弟子のペトロを信頼して天国の鍵を預けたことから、教皇のカードの基本的なキーワードは、信頼です。

そして、実はペトロがイエスを裏切るような発言をしてしまう物語があるのですけれど……それでも、ふたりは信頼で結ばれています。

教皇のカードには、神と人をつなぐ信頼のほか、友情という意味もあるのです。また、ひとつ前の皇帝のカードは、厳しい支配者でしたが、教皇は魂の指導者であり、過ちを犯したものをも許す、救済者。慈愛の人です。

教皇のカードが機能不全を起こした場合

教皇の慈愛の心が、うまく働かなくて、困ったことになるケースもあります。

神様というのは、がんばる人の願いごとを叶えてくれる存在なんですが、お願いごとをしないと、気がつかないというところがあります。

頼まれないと、気がつかない。そして、自分自身が善なる存在ですから、「悪意というものがこの世界には存在するのだ」ということに、思い至らないところがあるようです。

教皇の実占例

教皇のカードが占い結果として出てきたときは、精神的な成長がテーマになります。

教皇のように、徳の高い人物から教えを受けるとか、「善とはなにか」「良い行いとはなにか」といった、道徳や哲学について、考える出来事が起きるとか。

昔は、教会のような大きな宗教施設は、高度な学問を研究する場でもありましたから、大学など勉強する場面があるのかもしれませんね。

また、先ほどからお話ししているように、教皇のカードのキーワードは『信頼』です。

本当に信頼できる友人と出会ったり、職場や趣味のサークルの中で、仲間同士が深い友情で結ばれたりするでしょう。人間関係を占ったときには、非常に深い意味を持つカードですね。

タロットカード 教皇の逆位置の意味は?

教皇のカードで逆位置が出た場合は以下のようなキーワードになります。

・保守的
・世間体を気にする
・偽善
・無秩序な振る舞いや行動

教皇の逆位置が出た時は、世間体を気にしすぎて保守的になり融通が利かなかったり嘘をついてしまう。また、自分の利益だけを考えて常識外れな行動をとったり自分の考えを押し付けてしまう面が出てきます。

例えばこれが仕事面であれば、保守的になりすぎて同僚や上司、取引先からの信頼を失ったり、モラルや秩序を乱した行動によってトラブルを招く可能性を暗示しています。また、恋愛面であれば、周りの目を気にして恋愛そのものに憶病になったり、嘘や偽善から不道徳な関係に陥ってしまい重々しい恋愛になることがあ

 

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【大アルカナ】
0.愚者 / 1.魔術師 / 2.女教皇 / 3.女帝 / 4.皇帝 / 5.教皇 / 6.恋人 / 7.戦車 / 8.力 / 9.隠者 / 10.運命の輪 / 11.正義 / 12.吊るされた男 / 13.死神 / 14.節制 / 15.悪魔 / 16.塔 / 17.星 / 18.月 / 19.太陽 / 20.審判 / 21.世界