タロットカード【18:月】の意味・解釈を解説

タロットには謎めいた絵が描かれていて、その意味をひとつずつ覚えなくてはいけないと思っているかもしれませんね。

でも、難しく考えなくて大丈夫です。

大事なのは、タロットカードから受け取ったインスピレーションを、そのままシンプルに言葉にすること。1枚のカードから発せられるメッセージは無限にあり、正しいとか間違っているとかは、ありません。

この記事では、タロットの中から『月』のカードについて、とくに重要なエッセンスを抜き出して、お伝えしています。

月の絵の解説

【月】のタロットカードに描かれているモチーフの説明をしましょう。注目点はここです。

 

月の2つの注目ポイント

月の注目ポイントは2つです。

1、うかない顔の月
2、ザリガニと犬たち

一つずつ順番に見ていきましょう。

1、うかない顔の月

天にかかる月は、優しさの象徴です。占星術の世界では、母性や家族愛なども表します。

占いとは関係なく、月を見れば、ホッとする人もいるでしょう。でも、この横顔は悲しげで、憂いを含み、何かを恐れているようですね。月は何が怖いのでしょうか。

2、ザリガニと犬たち

【月】のタロットカードの下半分には、月を見上げて吠えている犬たちと、はさみを振り上げるザリガニが描かれています。

まるで月を脅しているかのように。でも、地上からいくら脅しても、月に届くはずはないでしょう。なのに、月は、犬やザリガニが怖いのでしょうか。

月としては、実際に、犬の牙やザリガニのハサミが届かないのはわかっていたとしても、脅されているという出来事自体に、不安を感じているのでしょうか。それとも、犬ともザリガニとも違う、ここには描かれていない、見えない何かを恐れているのでしょうか。

月のキーワード

覚えておきたい3つのキーワード

月のカードのモチーフについてわかったところで、覚えておきたいキーワードについてもお話ししましょう。月のカードのポイントはこれです。

(1)不安
(2)直感
(3)感受性

現実に悪いことが起きるかどうかは別として、【月】のタロットカードは漠然とした不安感を表します。

でもそれは、繊細さの裏返しでもあり、直感力や、危険を察知する能力だともていえるでしょう。

繊細だからこそ、他人の心の動きに敏感で、豊かな感受性があり、思いやりがあります。

また、月は一定の周期で満ち欠けを繰り返すことから、地上の生き物たちのバイオリズムにも影響すると考えられています。

月のカードが機能不全を起こした場合

【月】のタロットカードが、その力をうまく発揮できないときは、さらに心と体のバランスが崩れてしまうことでしょう。

混乱する。感情の浮き沈みが激しくなる。起きてもいないことを怖がる。自分自身を過小評価する。人のいいなりになる。悪夢を見る。……といった感じです。

月の実占例

なかなか悩ましい【月】のタロットカードが実際の占いで出てきたとき、どんな出来事が起きるでしょう。

実は、『出来事』というほどの出来事は、本当は起きないんです。

一定周期で満ち欠けする月って、規則正しいリズムを保っていると言えませんか? うまくいっているにも関わらず、リズムが壊れるのが怖い。

【月】のタロットカードのあらわす「心配」は、現実ではなく、占いの主役であるクライアントの心の中で起きていることが多いんです。

冷静になって考えてみれば、むしろ、幸運だと言えるくらい。優しすぎる人、繊細すぎる人が、苦しんだり悩んだりしているといったイメージです。

【月】のタロットカードが出たときには、クライアントの話をよく聞いて、悩みの本質について、占うといいですね。

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